人間解放の問題を扱い、我を空しくして運命のままに生きる人間像をあわれ深く描く【山椒大夫】。殉死を許されなかった封建武士の運命とモラルを中心に描く【阿部一族】。
読んだ日:11/6
身のうちに病を飼い、未来を望まぬヤクザ「藤堂」、記憶を喪い、未来の鍵となる美少年「穂」、未来を手にせんとする男「沖」、沖と宿命で結ばれた異能の女「蛭雪」、未来を望まずにはいられぬ少年「誠」、誠と偶然で結ばれた異能の女「戊」―縁は結ばれ、賽は投げられた。世界は、未来は変わるのか?本屋大賞作家、冲方丁が若き日の情熱と才能をフル投入した、いまだかつてない異形のエンタテインメント。
読んだ日:10/26
評価:
冲方 丁 角川書店(角川グループパブリッシング) ¥ 700
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作品自体にある種のエネルギーが感じられるが...... 作者の創作に対する強い思いが伝わってくる。 著者の処女作の新装版。ファンならばあとがきも必読。 |
キスカ島に残された四頭の軍用犬北・正勇・勝・エクスプロージョン。彼らを始祖として交配と混血を繰りかえし繁殖した無数のイヌが国境も海峡も思想も越境し、“戦争の世紀=20世紀”を駆けぬける。炸裂する言葉のスピードと熱が衝撃的な、エンタテインメントと純文学の幸福なハイブリッド。文庫版あとがきとイヌ系図を新に収録。
読んだ日:10/8
評価:
古川 日出男 文藝春秋 ¥ 570
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壮絶な犬の系譜の物語。 ひたすら犬 細部は面白いところもありますが |
真田省吾、職業は探偵。養護施設で育ち、元警視庁の敏腕刑事に拾われ事務所に住み込みで働いていた。ある日、謎の美少女から奇妙な依頼が持ち込まれる。「私の夢の中で殺される人を助けて」。彼女は人の死を予見する能力を持ち、それが現実になる可能性、これまで100%―この予知夢に法則はあるのか、そして運命は変えられるのか?人気絶頂アクション・クライムミステリー。読んだ日:9/13
評価:
神永 学 新潮社 ¥ 580
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おもしろい! カッコいい主人公! 最高〜 |
ときどき、こんな人がいるのです。山に入ったまま、帰って来られなくなってしまった人が―。仕事も家族も失い、絶望のうちに山を彷徨う男が見た恐ろしい幻影。少女の頃に恋した少年を山で失った女の、凄絶な復讐。山で見たおぞましい光景が狂わせた、幼なじみ三人の運命。死者の姿が見える男女の、不思議な出会い。闇と光、生と死、恐怖と陶酔が混じり合う、四つの幻想的な物語。
初めの話の繰り返しの単調さとわかりにくさが辛かったので★★☆☆☆にしようと思ったが、それ以降の話は良かった
自然に対する畏れ、だが心惹かれる美しさ
読んだ日:8/14
お母さん、殺されたのよ」―学校から帰ってきた美幸は、家で母が殺害されたことを知らされる。警察は第一発見者である父を疑うが、彼には確かなアリバイがあった。しかしその言動に不審を抱いた美幸は、VIP専用の調査機関“探偵倶楽部”に調査を依頼する。探偵の捜査の結果、明らかになった意外な真相とは?冷静かつ迅速。会員制調査機関“探偵倶楽部”が難事件を鮮やかに解決。
読んだ日:8/14
評価:
東野 圭吾 角川書店 ¥ 540
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短編なのに複雑、わかりやすい推理小説 色々な意味合いで東野圭吾の上手さに感心させられる、東野圭吾の短編集の最高傑作の一つ ちょっとおかしな人間模様。。。 |
お江戸の片隅、お紅と清次の姉弟2人が切り盛りする小さな店「出雲屋」。鍋、釜、布団と何でも貸し出す店ですが、よそにはない奇妙な品も混じっているよう。それらは、生まれて百年を経て、つくもがみという妖怪に化した古道具。気位高く、いたずら好きでおせっかい、退屈をもてあました噂超大好きの妖たちが、貸し出された先々で拾ってくる騒動ときたら…!ほろりと切なく、ふんわり暖かい、極上畠中ワールド、ここにあり。
読んだ日:8/5
評価:
畠中 恵 角川書店(角川グループパブリッシング) ¥ 580
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形あるものへの愛しみを感じました。 しゃばけとは違う 人とあやかしとの境界線 |
膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。
読んだ日:7/30
評価:
恩田 陸 集英社 ¥ 520
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ストーリー・テラーの才能 超能力者物好きの方へ 目に見えない大きな力。 |
竜堂家のスーパー四兄弟(ドラゴン)の超(ウルトラ)パフォーマンスを悪用し、世界征服を狙う四人姉妹(フォー・シスターズ)の極東のボスは、極秘の作戦を展開する。終(おわる)、余(あまる)の年少組を捕まえようとドーム球場に穴をあけたのにこりず、次兄続(つづく)を新宿の摩天楼に追いつめる。忍耐の限界に達した続は巨大な竜に変身し、悪の亡者どもを火炎の中に迎える……。
フルート奏者の朽木奈緒美は、これから始まる音大時代の仲間との新しい仕事に心を躍らせていた。そんな中、とある場所で謎の変死体が発見されてから、彼女の周辺で奇妙なことが起こり始める。毎夜の悪夢、首なしの白骨、壊れ始める友情、そして怪事件を狂信的に追う刑事…音楽を奏でる若者たちの日常が、一見つながりのない出来事により崩壊の道へ。これは、単なる偶然か!?今、陰謀に操られる、恐怖の舞台劇が幕を開ける。
読んだ日:7/16
評価:
神永 学 角川書店(角川グループパブリッシング) ¥ 660
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一気読み! もう一つの世界 がらっと感じが違う |
結城中佐の発案で陸軍内に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「スパイとは“見えない存在”であること」「殺人及び自死は最悪の選択肢」。これが、結城が訓練生に叩き込んだ戒律だった。軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関”の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く「魔王」―結城中佐は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を挙げ、陸軍内の敵をも出し抜いてゆく。東京、横浜、上海、ロンドンで繰り広げられる最高にスタイリッシュなスパイ・ミステリー。
読んだ日:7/4
「最近、帝人君の様子がおかしいんです。まるで…紀田君がいた時みたいに―」東京・池袋。表面上は何も変化のないこの街も、夏を迎え、水面下で熱い歪みを抱えていた。孤独な戦いに身を溺れさせる帝人。過去を清算するべく池袋に戻ってきた正臣。帝人を心配しセルティに悩みを相談する杏里。それぞれの思惑で動き始めた三人の行方とは―。さらにその裏側で大人達は別の事件に絡んでいく。ストーカーの影に怯える聖辺ルリと彼女を心配する羽島幽平。弟の悩みを何故かセルティに相談する静雄。杏里と静雄という友人達の悩みの狭間で、首無しライダーが起こす行動とは―。そして、情報屋も静かに動き始める。
読んだ日:7/2
評価:
成田 良悟 アスキーメディアワークス ¥ 620
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新たに動き出す物語。帝人、正臣、杏里のすれ違う思いが痛い。 主観100パーセントレビュー (自己満足;) この作品は |
江戸は神田、玄関で揉めごとの裁定をする町名主の跡取りに生まれた麻之助。このお気楽ものが、町の難問奇問に立ち向かう。ある日、女好きの悪友・清十郎が「念者のふりをしてくれ」と言ってきた。嫁入り前の娘にできた子供の父親にされそうだという。本当の父親は一体誰なのか。
読んだ日:6/30
「僕は何もしてないよ。あれは、ダラーズみんなでやった事だから―」東京・池袋。この街の休日はまだ終わらない。臨也が何者かに刺された翌日、池袋には事件の傷痕が未だに生々しく残っていた。すれ違うことなく街を徘徊するクラスメイトの男女、弟に付きまとう女の動向を窺う姉、最強の男を殺すために強くなろうとする少女、兄のことなど気にせずひたすら無邪気な双子、今後の自分を憂い続けるロシア出身の女性、過去の未練にしがみつくヤクザな男、休日を満喫しようと旅行に出た闇医者、そして安心しきりの首なしライダーは―。さあ、みんな一緒に、デュラララ!!×7。
臨也ざまあwwwww
誰もお見舞いに来てくれないwwww
7巻は女性メイン巻っぽかったですね
読んだ日:6/14
評価:
成田 良悟 アスキーメディアワークス ¥ 641
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本当の闘いはこれから? 今回は結構忘れられているキャラががんばっている 個人的にすごく好きな巻。 |
喪中とはいつまでをいうのか。結納の本来の意味とはなにか。時代や社会の変化にともなって、もとの意義が薄れたり、変容してきた日本のしきたり。神棚と仏壇が同居するような神仏習合的な文化として培われてきたさまざまなしきたりを、「私」「家」「共」「生」「死」という視角から民俗学的に解明。なんのためにそうされてきたのかに焦点を絞り、言われてみればなるほどと納得がいく、日本文化としての「しきたり」を説く。
学校の課題図書。
感想は感想文を6枚書いたのでここではもう書きたくないですが、あまり知らない人、入門編には素晴らしいんじゃないでしょうか?
でもこういう民俗学系の本は、著者によって書いてることが違ったりするので一人の人だけを信じるのではなく、たくさんの本を参考にして自分が納得できる論を見つけた方が良いと思う。
それにしても、こうやってちょろっとだが感想を書いてきたおかげで感想文書きやすかった!3時間くらいで完成したわ
読んだ日:6/9
評価:
神崎 宣武 角川学芸出版 ¥ 580
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しきたりの根拠を探られます しきたりとはいかなるものか しきたりの本質を解き明かす出色の作品 |